研究概要 |
1992年より「力石」の研究を始め、現在、北海道から沖縄県まで約2,0000個の情報が蓄積できた。そのうち下記のように著書1編、論文57編、自治体広報など18編で総数2,253個の「力石」が報告出来た。 (1992年)三重県津市〈論文1編〉。(1993年)三重県および兵庫県〈論文5編、報告書4編〉。(1994年)三重県および兵庫県〈論文10編、報告書7編〉。(1995年)三重県、奈良県、愛知県、岡山県、滋賀県および兵庫県〈〈論文9編、報告書2編〉。(1996年)茨城県、千葉県、神奈川県、埼玉県、長野県、京都府、兵庫県、石川県、岡山県、広島県、和歌山県および愛知県〈論文9編、報告書5編〉。(1997年)長野県、福井県、富山県、和歌山県、滋賀県、大阪府、岡山県、東京都、京都府および兵庫県〈論文10編〉。(1998年)茨城県、静岡県、富山県、埼玉県、静岡県、富山県、埼玉県、岐阜県、東京都、愛知県および三重県〈著書1編、論文13編〉。 これらの調査において、各自治体教育委員会の「力石」に対する認識が深まり多大な協力が得られた。また各地での「力石」保存の動きが活発になりつつある。すなわち「力石」が体育史学的および民俗学的な文化遺産として見直される動きが現れてきている。さらに「力石」を用いての「力持ち(力くらべ)」が行なわれている地域の紹介などから「力石による力持ち」が復活した所も出てきた。 過去には、全国ほとんどの集落で行なわれていた「力石による力持ち」であるが、その存在と意味を知る人々が少なくなりつつある今、早急な調査が必要である。
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