研究課題/領域番号 |
08680158
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
|
研究機関 | 国立健康・栄養研究所 |
研究代表者 |
田畑 泉 国立健康・栄養研究所, 健康増進部・運動生理研究室, 室長 (20188402)
|
研究分担者 |
樋口 満 国立健康, 栄養研究所・健康増進部・健康指標研究室, 室長 (20192289)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 身体運動 / 骨格筋 / 糖取り込み速度 / 高強度・短時間運動 / グリコーゲンロ-ディング / 水泳 |
研究概要 |
従来、筋運動による糖代謝機能の向上は、いわゆる低強度・長時間運動により増加すると考えられ、マラソンの競技の競技成績向上のために行うグリコーゲンロ-ディング中の運動のほとんどが、低強度・長時間運動であった。しかし、試験管内の実験では、電気刺激による短時間の等尺性筋活動によっても骨格筋の糖代謝機能が長時間運動と同程度に増加することが知られており、高い強度の運動でも糖代謝機能が増加する可能性が示唆されていた。もし、試合直前にグリコーゲンロ-ディングのために、長時間におよぶ低強度運動ばかりではなく、より高い強度の運動を短い時間行うことにより筋の糖代謝能が充分高まることが理論的に明らかになれば、マラソン選手等も通常のトレーニングメニューを変えることなく試合前の練習を行うことができ、選手の負担も低減する。そこで本研究では、高強度・短時間運動が糖代謝機能に及ぼす影響を明らかにすることを目的に、ラットに短時間で疲労困憊に至る高強度・激運動を行わせ、それによる糖取り込み速度の増加の程度を、低強度・長時間運動と比較した。低強度・長時間運動は体重の2%の重りをつけて2時間の水泳運動とした。従来の研究により、この運動により糖の取り込み速度が安静時の5倍程度まで上昇した。一方、高強度・短時間運動は、体重の18%の重りをつけ、運動20秒・休息40秒のセットを8回行う水泳運動であった。この運動後の糖取り込み速度は低強度・長時間水泳運動後の値と等しくなった。この結果より、従来、研究の対象とされなかった高強度・短時間運動により、糖取り込み速度向上に低強度・長時間運動と同様な効果があることがあきらかになった。したがって、グリコーゲンロ-ディングのために行う運動についても低強度の運動に加えて高強度・短時間激運動も加えることが有効であることが示唆された。
|