研究概要 |
ストレスと疲労回復が期待される音楽と色のアンケート調査を,大学生と中学生に対して行った。体と頭の疲れがとれる音楽として,クラシックとポップスをあげる人が多かった。体と頭の疲れがとれる色として緑と水色,白をあげる人が多かった。曲によって連想する色に特色がある。同じ音楽のジャンルでも音楽によって連想する色の傾向は大きく異なった。波の音は青と水色,鳥の鳴き声は緑と黄色を連想した。色を変化させたときの脳波の変化については,特徴的な変化は見いだせなかった。 周りを白の布で覆った空間で,目を開けた状態での音楽による生体信号の変化を調べた。ポップスを聞いているとき,脳波のα波含有率は大きくなった。クラシックも曲によってα波が大きく出たり,出なかったりした。童謡とヘヴィメタルは曲の聞き始めはα波の含有率は低いが,聞いている間にα波の含有率が増加する傾向が見られた。ポップスとクラシックはα波の含有率が増加した人が多い。ロックスと演歌はα波の含有率の増加した人は少なかった。 色と形の感情の特長とリラックスについて調べた。リラックスと関連して,穏和・親和因子で得点が高く,不安因子で低いという中での形と色を検討した。黄色が最もよく,緑が次いでいる。形態では丸がよい。色と形の組み合わせは丸と黄色がよい。 音楽の感情価・感情状態による分類とリラックスに関して,大学生について調べた。What a Wonderful World,Waltz for Debby,Your Song,Cannonといった曲がリラックスに向いているとしてあげられた。
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