研究課題/領域番号 |
08680242
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育工学
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
中植 雅彦 武庫川女子大学, 文学部・教育学科, 助教授 (20237209)
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研究分担者 |
安達 一美 武庫川女子大学, 文学部・英米文学科, 助教授 (40151071)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 国際交流教育 / 電子メール交流 / 翻訳支援システム / 電子掲示板 / 自動翻訳 / 学校間国際交流 / インターネットによる教育交流 / 電子メール |
研究概要 |
教育の国際化、情報化への対応の教育実践として、インターネットなど国際通信を利用して日本の学校が海外の学校と共同学習や文化交流をする場合、当然ながら言語翻訳と文化の違いの問題がある。児童・生徒および教員の多くは、恒常的に海外と交流するだけの語学力を備えていることはまれである。 そこでこの言語翻訳の問題について、また海外の相手に関する文化理解を図る上で学校が何らかの外部の手助けが得られるシステムについて研究、考察した。 翻訳協力システム 海外側と日本側の交流者の間に翻訳協力者が立ち、交流を促進する機構(人と機械のシステム)を、「翻訳協力システム」とよぶ。言語は日本語と英語の翻訳と設定している。問題点が明確になれば、他の言語の場合への応用は容易である。 「翻訳協力システム」は、具体的には、インターネットによる教育交流の仲立ちをするため、日本と海外双方からのメールを保存し、翻訳して交流校に渡すしくみと、翻訳者および交流を支えるコンピューターのすべてを含むシステムである。 具体的に交流を推進するために、翻訳者として本学英文科の学生の協力を得た。メールの流れとしては、相手校から届いたメールを電子掲示板に掲載、翻訳者が翻訳し日本の小学校に日英両文を送る。日本からはその逆である。 電子掲示板の利用によって、翻訳者が交流校に出向くことを省き、翻訳者と交流者の間の物理的時間的ギャップが克服される。このことは長期的に広く翻訳者を得るためには、有効であった。また、翻訳者が直接的に介在する場合、電子メールにのみ頼るのは、記録を残したり、文書の整理が新しい仕事として翻訳協力者の負担になること、一回の交流について、交流する全文を複数の翻訳者の協力で分担することなどが困難であることが判明した。したがって掲示板は欠かせない要素である。 翻訳に関しては、交流に関係の無い第3者が翻訳協力者である場合と、交流を推進する指導教員が翻訳ソフトを利用する場合を比較した。現在の翻訳ソフトは、まだ力不足で、とくに子供たちの日本文を英訳するときには、交流担当の教員が使いこなすには、出来上がった自動翻訳文を、英語の観点から見直さねばならない作業が伴い、問題があることが判明した。 現在のところ、翻訳者と電子掲示板とメールを整理する技術者と教員が、電子掲示板を使うシステムが最良の「翻訳協力システム」であることが検証できた。
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