情報教育を目的として、ホームベージを所有する学校の数が増えてきた。しかし、多くの学校では、ホームページ作りは、一部の熱心な教師の仕事になってしまっている。そして、子供達の仕事は、ホームページで使われるテキストやグラフィックスの作成に限られている。子供達は、自分が情報を発信しているということさえ自覚できていないことが多いのである。 子供の情報発信能力育成を目的にホームページを立ちあげておきながら、子供達にホームページ作りをさせることができていない原因は、子供用のホームページ・オーサリング・ツールがなかったことにある。本研究は、この問題を解決しようとするものである。 筆者らの研究グループは、スタディノートと呼ぶ学校教育用グループウウェアを開発した。小学生でも、このシステムを使うことで、テキスト、グラフィックス、音声、映像などを含むマルチメディア・ハイパーテキストを簡単に作成することができる。本研究では、スタディノートで作成したマルチメディア・ハイパーテキストを、ホームページのデータに自動変換できるシステムを開発した。 この変換プログラムは、最新のHTML仕様の一つであるスタイルシートをサポートしている。そのため、スタデイノートで作成したマルチメディア・ハイパーテキストの画面のイメージを、完璧にホームページに再現することができる。さらに、このプログラムは、個人情報の漏洩を防ぐため、変換されたホームページから作成者の氏名を取り除くことができる。
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