研究課題/領域番号 |
08680276
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教科教育
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
大橋 佳子 金沢大学, 教育学部, 教授 (40093207)
|
研究分担者 |
国分 充 金沢大学, 教育学部, 助教授 (40205365)
大井 学 金沢大学, 教育学部, 助教授 (70116911)
片桐 和雄 金沢大学, 教育学部, 教授 (00004119)
森源 三郎 金沢大学, 教育学部, 教授 (10019424)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1996年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
|
キーワード | 軽度精神遅滞 / 学習障害 / 行動調整 / 運動行動 / 教育指導 |
研究概要 |
本研究の内容は、子どもの能力の評価・測定にかかわる部分と実際の指導にかかわる部分とからなる。 評価・測定に関しては、運動系・感覚系・言語系に関して検討を加えた。特に、運動系と言語系の評価を有機的に結びつける試みとして、立ち幅跳び等の運動行動について、言語教示のみに基づいて行う場合と、目標点を提示して行う場合とで測定が行われた。その結果、まず、一般的には、目標点を提示して測定を行うほうが、高い成績が得られることが示された。一方、同時に計測した言語の行動調整に関する成績と、教示のみに基づいて行う場合と目標点を提示して行う場合の成績の差異との関係を検討したところ、その差には言語による行動調整がどの程度可能であるかということがきわめて密接に関係しており、それが、不十分な場合ほど、その差は大きいことが明らかになった。しかし、言語による行動調整が不十分な場合でも本来の運動能力が低いと考えられる場合(たとえば、ダウン症児)には、目標点であっても必ずしも高い成績は引き出しえないことも示された。 実際の指導法に関して特に注目すべき知見として得られたものを挙げると、まず、吃音を示す年長幼児に遊戯的にかかわりながら行う発話モデリングを意識した指導から、発話モデリングは、3-4歳の年少の幼児の場合には効果的であるものの、年長幼児の場合には必ずしも効果的ではないことが示された。また、自己中心的行動などの不適切行動を示す学習障害児に対する指導からは、自分以外の人間が示す自己中心的行動を観察させ、その評価を求めたり、自己中心的行動をしめす人物が登場する劇を演じたりすることで、不適切行動の減少が生じ、自己の対象化並びに意識化を促すような働きかけ・指導の重要性が示された。
|