研究分担者 |
重田 美智子 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (10030446)
澤田 和弘 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (60030425)
山口 弘 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (60030441)
加藤 好博 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (70030343)
生谷 義一 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (70030369)
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研究概要 |
総合化された理科教育法を理論的に確立することを目的とし,児童・生徒の体験的な活動を生かせるようなカリキュラム構成と具体的な内容を研究した。義務教育ばかりでなく教員養成過程における理科教育方法の改善も模索した。以下に研究概要を報告する。 1.植物栽培・自然観察を中心としたカリキュラム研究:学級園の条件合わせて,数種の植物を栽培し,その教材適正を検討した(奥埜)。大阪府蕎原における自然を,ビデオ,デジカメを使って調査し,自然観察の助けとなるホーム・ページを作製した(山口)。動物園における小学校校外学習のあり方を,園内のビデオ記録と,先生方へのアンケートをもとに考察した(奥埜)。鳴く虫の野外観察の教育実践を学生を対象に行った(奥埜)。和歌山県南西海岸で調査し,中高校の地震教材を検討した(山口)。花・落葉樹・昆虫・渡り鳥などについての季節感について,大学生の意識調査を行った(生谷・奥埜)。 2.測定・検証法の検討とコンピューターを活用したカリキュラム研究:パソコン制御の自動液体注入装置を開発し,化学の実験を自動化した(澤田)。化学電池の中でおこる反応の理解を助けるために,製作教材の開発を行った(澤田)。中学校の理科実験における,金属の比熱の簡易測定法を検討した(木立)。高校の物理実験における「メルデの実験」の弦の振動に及ぼす非線形効果を検討した(木立)。 3.理科教材が自作できる教員の養成:理科工作を「小学校専門理科」の授業に取り入れ,太陽高度計,ピンホールカメラ,PETボトル風車,針金模型づくりを,身近な材料で実践した。また,制作工程を示したガイド・ビデオを作製した(加藤)。 4.高校化学教科書における実験材料の検討:高校化学の旧教科書と新しいIA・IB・IIとの内容の比較と実験教材の適否を検討した(生谷・澤田)。 5.総合的学習に向けたカリキュラム研究:生活科・家庭科・理科・社会科にまたがる総合的教材として,「衣」を取り上げ,子どもが体験しやすい機織り器を考案した(重田)。また,小学校生活科で,ワタの栽培,紡ぎ,機織りまでを実践した(重田・奥埜)。
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