研究概要 |
「科学的に探求する能力と態度を育てる化学教材の開発」の研究課題として2年間で以下のテーマで現職教員(院生)および教師を目指す学生を対象に一つの実験試料を中心にして複数分野の実験を効果的に組み合わせ一体化させ限られた授業時間(単位数)内に「疑問・驚きー ー実験・実習ー ー考察・事実の発見」という探求活動の過程を体験しながら新しい概念を理解・習得し,化学的基礎事項の確認,実験操作の習得等が出来る様に配慮した総合的な化学実験(コンピューター活用を含む)カリキュラムの開発実践を推進し多くの研究成果をあげた。 1.寒天ゲルの化学教材への応用(I)-寒天ゲル中のヨウ素デンプン反応- (1)ヨウ素デンプン反応が小・中・高の実験で広く取り入れられていることに注目し,この反応を寒天ゲル中で行う簡便な方法を開発し,しかも反応速度の調節および定性・定量的な化学実験を開発した。 (2)中学校の教育現場でも実施し従来の溶液中のヨウ素デンプン反応の応用範囲を拡大させる化学教材として有効であることも実証した。 尚,この研究は日本化学会「化学と教育」1997年45巻3号p156〜159に掲載している。 2.フェノールフタレイン関連化合物を用いた総合化学実験プログラムの試行 4段階の実験方法(合成;アセチル化・メチル化;反応速度;錯体生成)を用いた総合化学実験プログラムの開発をし,本学3年次生の化学実験で実施した。一部日本理科教育学会四国支部大会報告(平成9年度)に発表 3.タマネギの外皮を用いた総合化学実験プログラムの試行 5段階の実験方法(抽出・同定;構造決定;化学反応;錯体生成;染色法)を用いた総合化学実験プログラムの開発をし,中学校理科教諭の一種免許取得のための認定説習会の化学実験で実施した。一部日本化学会中国四国支部化学教育研究協議会松山大会(平成9年度)に発表
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