研究概要 |
1. 1960年代以来未解決であった(2値論理)交叉関数(intersecting functionsあるいはclique functions;この関数はクロンをなす)の個数を求めた。(研究発表1) 2. 2値のn次元立方体(n-cube)の下半分部分代数とn-1次元立方体の間に,一方の交叉antichainを他方のそれに,1:1で全射写像する同型写像が存在し,2つの代数の上の交叉antichainの個数が等しいという発見をした。これは,意外な結果であると共に,前者の上の交叉antichainの個数を,より簡単な後者のそれを数え上げることにより求めることを可能とする,すなわち数え上げにおいて次元を1つだけ落とすことが出来るという実用的な意味ももつ。(研究発表2) 3. κ値論理における極大クロンである自己双対関数のrigidity問題(2つのクロンがrigidであるとはその共通集合が射影関数だけである場合をいう)の研究を,クロンの間に成り立つrigidity性を,対応するそれぞれのクロンの土台(foundation;一変数関数のなす部分集合)で判定できるかどうかという一般的問題に定式化して考察した。kが素数のとき任意の2つの自己双対関数の土台はrigidであることを示した。(研究発表3)
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