研究課題/領域番号 |
08680385
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
知能情報学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
工藤 博幸 筑波大学, 電子・情報工学系, 助教授 (60221933)
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研究分担者 |
斎藤 恒雄 筑波大学, 電子・情報工学系, 教授 (70005312)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ウエーブレット変換 / 画像処理 / 画像符号化 / 雑音除去 / 多重解像度 / 信号処理 / 標本化定理 / フーリエ変換 |
研究概要 |
ウエーブレット変換を呼ばれる新しい信号解析の手法が出現したことで画像を様々な解像度の成分画像に分解して表現することが可能になり、単一の解像度のみで解析を行う従来の画像処理手法と比較して格段に優れた画像処理を行うことが可能となった。本研究では、ヒルベルト変換における信号復元と不等間隔標本定理に基づいてウエーブレット変換による画像の多重解像度エッジ表現からの新しい画像再構成の理論を確立し、この理論を用いて画像のサブバンド符号化と雑音除去の新しいアルゴリズムを開発した。 (1)ウエーブレット変換による画像の多重解像度エッジ表現からの画像再構成法として凸射影法と呼ばれる反復法がこれまでの研究で広く用いられてきた。本研究では、凸射影法の収束性に問題があることを数学的考察により示し、その結果に基づいて完全な収束性を持つ新しい画像再構成法を開発した。様々な実験を行った結果、本手法は凸射影法と比較してはるかに優れた精度と安定性を持つことが明らかになった。 (2)上述のウエーブレット変換による画像の多重解像度エッジ表現からの画像再構成法を用いて、新しいエッジベースのサブバンド画像符号化アルゴリズムを開発した。このアルゴリズムを実装して性能評価を行った結果、JPEGなどの一般的な符号化アルゴリズムとほぼ同等の性能が得られることが示された。 (3)次に、同様の原理を用いてウエーブレット変換領域における画像の雑音除去アルゴリズムを開発した。このアルゴリズムを実装して性能評価を行った結果、エッジを保存して雑音除去を行う非線形フィルタと同様の効果があることが確かめられ、画像を対象とした雑音除去法として適しているという結論を得た。
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