研究概要 |
インタラクションシステムにおいて,利用者の操作の誤りと訂正に関係する「取り消し」と「やり直し」操作(UNDO/REDO)を支援するオブジェクトモデルの提案とその処理アルゴリズムの実現,および履歴をテキストとアニメーション画像列両方でみられるREDO/UNDO/REUSEのためのツールを作成した.従来提案されていたUNDOモデルの実装は操作全体のコマンド履歴に基づいていたが,履歴中の該当するコマンドのテキスト表現を直接操作インタフェースの利用者が検索することは時間がかかり困難であった.この研究では.操作対象のオブジェクトごとに関連するコマンド履歴をもたせる機構,およびオブジェクト間に制約のある場合の履歴処理アルゴリズムを実現した.さらに,この考えをもとに,作業領域のスナップショット列からなるアニメーション機構をユーザインタフェース開発環境に付け加えて,スナップショット中のオブジェクトを選択することによって関連コマンドを利用者が検索できるインタフェースツールを作成した.このツールの使用観察から.利用者は過去の操作を見つけ出すことが容易になることがわかり,オブジェクトモデルの有効性とツールの有用性がある程度確かめることができた.現在,このツールのユーザビリティ(評価)テストを行っている.
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