研究課題/領域番号 |
08680430
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報システム学(含情報図書館学)
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
池田 充 名古屋大学, 医学部, 助教授 (50184437)
|
研究分担者 |
石垣 武男 名古屋大学, 医学部, 教授 (60094356)
山内 一信 名古屋大学, 医学部, 教授 (90126912)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | コンピュータ診断支援 / ROC解析 / Brierスコア / ジャックナイフ法 / 分散分析法 |
研究概要 |
乳房画像診断に関して、CADによる診断支援の影響を判定するための基礎データとして、マンモグラフィーの医師の読影精度と所見の取り方の一致度についての検討を行った。また、胸部ヘリカルCT画像に関して、CADによる診断支援の影響を判定するための基礎データとして、同CT画像内の結節影に関する医師の読影精度に関する検討を行った。 一方、画像診断の中の存在診断に関して、診断精度の向上をもたらすCADはどのような性質を持つべきかについて、感度と特異度が色々な組み合わせからなる擬似的に作成したCADを「二次的な助言」として用いた読影実験を行うことによって検討した。読影実験は、同じノイズレベルの一対の信号と雑音からなる画像と、雑音のみの画像からなる100組の画像を作成してランダムな順序でワークステーション上のモニタに表示し、被験者である読影者は信号の有無についての確信度を報告するという形式で行った。被験者は経験の浅い(経験年数4年以下)合計6名の放射線科医である。読影実験における読影精度の評価は、ROC解析法によって行い、読影精度の指標としてROC曲線下面積を用いた。実験系間での読影精度の統計的比較方法は、ジャックナイフ法を用いたD.D.Dorfmanらの考案した分散分析を使用した。 今回の検討から、以下のことがわかった。1)存在診断においては、一定以上の正診率を有するCADの二次的な助言が加わることによって読影精度が向上するが、低い正診率においては読影精度の低下をもたらすことがある。今回の検討からは、CADの正診率は比較的低くても、読影精度の向上が期待できるものであった。2)読影精度に最も大きな影響を与えるものは、CADの二次的な助言の全体の正診率であり、その正診率が高くなるにつれて読影精度が向上するが、全体の正診率が同じ場合は、感度が高い方が読影精度が向上する傾向がある。
|