研究課題/領域番号 |
08680481
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
自然災害科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
三宅 康幸 信州大学, 理学部, 教授 (70200144)
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研究分担者 |
大塚 勉 信州大学, 理学部, 助教授 (60213774)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 水蒸気爆発 / 地熱地帯 / 北アルプス / 焼岳 / 変質鉱物 / 断列 / モンモリロナイト / 緑泥石 |
研究概要 |
以下のように中ノ湯の噴出物、噴出現場の断列に見られる岩石の変質などを調査した。以下にその結果を記す。 噴出堆積物は、堆積物Iと、同IIに分類される。堆積物Iは、噴出孔の東方約20メートルを中心にに最大比高8メートルの小山を形成し、さらに梓川の対岸の国道の上の斜面にも分布した。これは、主として地下の火砕岩脈に由来したもので、粘土を含むマトリックス中に、花崗岩、美濃帯堆積岩、安山岩などの巨礫大角礫〜火山礫を含む。礫の最大のものは、噴出孔近傍で2メートル以上、国道の上の斜面でも120cmのものがある。堆積物IIは、堆積物Iの上を薄く(厚さ平均しておよそ30cm程度、噴出孔付近では1メートルを越す)覆う。構成物も同Iと異なっており、焼岳安山岩を多く含み、花崗岩が少なく、また、生木状の木片、根っこ、ゴミのサンダルなどを含んでいる。これは西側の崖から滑り落ちた表土に由来すると考えられる。 堆積物Iのマトリックス部の変質鉱物をXRDで調べたところ、以下のような鉱物があり、堆積物の下部(早期噴出物)から上部(後期噴出物)にかけて特徴的な出現の様子が見られた。(1)モンモリロナイト:下部から上部に増加。(2)セリサイト:下部から上部に減少。(3)緑泥石:下部では検出されず上部にのみ見られる。その他、オパール,二次石英、長石類などが含まれている。以上のような堆積物に見られる変質鉱物の出現の様子を、現場付近の変質分帯と比較すると、堆積物の下部(早期噴出物)が浅所の鉱物、上部(後期噴出物)が深所の鉱物に対応している。また、断列帯の中心部から縁辺部に向けての変質鉱物の特徴と比べると早期から後期にかけて噴出物に含まれる鉱物の種類は断列の中心から縁辺のそれにと対応して変化している。 以上のことから、中の湯の水蒸気爆発は,破砕帯に沿った水圧破砕機構によりもたらされ,より深部の岩石が噴火後期にもたらされていると考えることができる。
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