研究課題/領域番号 |
08680520
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
エネルギー学一般・原子力学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
渡辺 藤雄 名古屋大学, 工学部, 助手 (70109312)
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研究分担者 |
板谷 義紀 名古屋大学, 工学部, 助手 (50176278)
松田 仁樹 名古屋大学, 工学部, 助教授 (80115633)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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キーワード | 吸着ヒートポンプ / 活性炭 / シリカゲル / 親水化 / シリカド-ピング |
研究概要 |
温度100℃以下の質的レベルの低い未利用熱エネルギーの再資源化技術に一つである水蒸気吸着系ヒートポンプ(AHP)に関して、その高出力化のキ-ポイントとなる組み込み吸着材の高性能化の達成のために活性炭の親水性化技術の導入を新たに提案し実験的検討を行った。すなわち、シリカゲルに比べて比表面積基準で2〜8倍の性能を有する活性炭に着目し、この活性炭の内部細孔をシリカ添着法により親水化するものである。具体的には、粒径1000μm以下の活性炭に種々の濃度のケイ酸ソーダを含侵、硫酸によるpH調製により活性炭細孔内にシリカゲル薄膜を形成させた。さらに、このシリカ添着行程を繰り返し行うことにより活性炭細孔内のシリカ添着状態及び添着量を変化させた。本法によって生成した材料を細孔構造特性(窒素吸着法による比表面積、細孔容積、平均細孔半径)、及び水蒸気吸着等温線の測定結果に基づいて評価した結果、 1、シリカ添着行程の繰り返し回数の増加により、シリカ添着量の増加が確認された。(蛍光X線分析結果による) 2、シリカ添着行程の繰り返し回数の増加により活性炭の細孔半径の狭小化が確認された。 3、低濃度ケイ酸添着においてシリカ添着状態が好ましいことが示唆された。 4、添着行程の繰り返し回数の増加により、水蒸気吸着等温線の立ち上がりが低相対圧側にシフトすることが確認された。この傾向はケイ酸濃度が低い場合において顕著となり、かつこの系において吸着量減少が小さいことを認めた。 以上の結果により、提案のシリカ添着法はAHP用の吸着材の高機能化の手段として有効で有ることが明らかとなった。
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