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最適禁制帯幅を有する太陽電池用カルコパイライト型多結晶薄膜の作製に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08680531
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 エネルギー学一般・原子力学
研究機関和歌山工業高等専門学校

研究代表者

山口 利幸  和歌山工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (60191235)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1996年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードカルコパイライト型薄膜 / 太陽電池 / 化学量論組成 / 結晶粒 / ホール移動度 / バンドギャップ
研究概要

エネルギー問題や地球環境問題を解決するために、クリーンで無尽蔵な太陽エネルギーを利用した太陽光発電が注目されている。この太陽光発電を実用化するためには、低価格で高効率な太陽電池を開発することが重要である。本研究では、理論的に最適なバンドギャップを持つ太陽電池用カルコパイライト型多結晶薄膜Cu(In,Ga)Se_2の結晶粒径の増大化を試みるとともに、結晶粒の成長過程を明らかにすることを目的として実施した。Cu(In,Ga)Se_2化合物を基板加熱を行わないで真空蒸着させたプリカーサを用いて、飽和セレン蒸気圧中で結晶化させることにより薄膜を作製し、その基礎特性を評価した。電子プローブ微小分析やX線回折から、これらの薄膜はシングルフェイズでカルコパイライト構造を有していることがわかった。走査型電子顕微鏡観察により、飽和セレン蒸気圧中で結晶化させたCu(In,Ga)Se_2薄膜の結晶粒の増大化が、セレン蒸気なしで結晶化させた薄膜と比較して、顕著に認められた。その結晶粒の大きさは1μm以上で、膜内に均一に分布していた。電気特性や光学特性の評価から、ホール移動度の増加も認められ、太陽電池で最適な領域のバンドギャップである1.4eVが得られた。さらに、上記プリカーサを結晶化する際の熱処理温度を200℃〜600℃まで変化させて、作製し、結晶の成長過程を調べた。400℃以上で結晶化させた薄膜は、シングルフェイズのカルコパイライト構造Cu(In,Ga)Se_2であったが、300℃以下ではCu-Se化合物で構成されていた。Cu(In,Ga)Se_2薄膜の結晶粒の大きさは、熱処理温度の上昇とともに増大した。特に、600℃で結晶化させた薄膜で2〜3μmの大きな結晶粒が得られた。以上のことから、大粒径で最適なバンドギャップを持つCu(In,Ga)Se_2薄膜を得るための結晶化条件が明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 山口利幸: "Large Grain Growth in Cu (In,Ga) Se_2 Thin Films with Band Gap of around 1.4eV by Thermal Crystallization in Saturated Se Vapors" Japanese Journal of Applied Physics. 35・12A. L1618-L1621 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 山口利幸: "Influence of Annealing Temperature on the Properties of Cu (In,Ga) Se_2 Thin Films by Thermal Crystallization in Se Vapor" Technical Digest of 9th International Photovoltaic Science and Engineering Conference. 379-380 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 山口利幸: "Influence of annealing temperature on the properties of Cu (In,Ga) Se_2 thin films by thermal crystallization in Se vapor" Solar Energy Materials and Solar Cells. (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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