• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

水界における硫酸還元過程の再検証

研究課題

研究課題/領域番号 08680547
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 環境動態解析
研究機関山形大学

研究代表者

佐藤 やす哲  山形大学, 理学部, 教授 (60007177)

研究分担者 日野 修次  山形大学, 理学部, 助教授 (10272056)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード硫酸還元 / 硫酸 / 亜硫酸 / チオ硫酸 / 硫化水素 / 湖沼 / 嫌気層 / イオウ循環
研究概要

現在、湖沼の嫌気層における硫酸還元は硫酸塩から硫化水素へ1ステップで起こると考えられている。所が、裏磐梯の小野川湖における観測結果は、硫酸塩の現少量と硫化水素の増加量の間に1ケ月のタイムラグがあり、両者の間に亜硫酸塩やチオ硫酸塩等の中間生成物が生成している可能性を強く示唆している。本研究は、1)小野川湖の嫌気層で硫酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、硫化水素を測定し、これら化合物の間のマスバランスより、2)培養実験より硫酸還元過程を再検証することを目的にした。その結果、次の事項が明らかになった。
1.現場観測による検証 従来、測定例のない亜硫酸塩、チオ硫酸塩を測定した所、両者共に水塊が嫌気的になると蓄積し、10月7日に底上60cmでそれぞれ最大値1.5μmol/l、0.72μmol/lを記録し、中間生成物の存在は確認された。しかし、天然現象は振れ幅が大きく、今年度、小野川湖では嫌気層の発達が十分ではく、嫌気的期間も短く、嫌気層の深さも小さかった。その結果、硫酸還元も活発ではなく、生成し蓄積した硫化水素の最大値は5.3μmol/lで、平成6年度の31mol/lの1/6、平成7年度の22μmol/lの1/4であった。それ故、マスバランスによる硫酸還元過程を検証するに足るデータは得られなかった。今後、観測を継続し、論証して行きたい。
2.培養実験による検証 電子供与体としてグルコースを添加すると硫酸還元は一番活発に行われ、実験開始後37日後に亜硫酸塩、チオ硫酸塩、硫化水素が同時に急激な増加を始めた。2週間後にはそれぞれ35、25、80μmol/l増加し、前2者は極大となりその後減少に転じたのに対し、硫化水素はその後も増加し続けた。今回の実験は硫酸塩濃度を80mmol/lに設定し、濃度が高すぎる事が判明したので、実験条件を適正化し実験を続ける予定である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi