研究課題/領域番号 |
08680567
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境影響評価(含放射線生物学)
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
小川 潔 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (70133113)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 住民参加 / 都市環境 / 環境調査 / 快適性 / 環境評価 / アメニティ |
研究概要 |
研究成果の概要(600-800字) 1. 住民の環境調査から明らかにされた事項は以下の通りである。 (1) 地域の大気汚染(NOx)状況として、常に高汚染地点(幹線道路の交差点)と低汚染地点(緑地や路地)の存在が確認された。また、路地や植生の存在が汚染濃度の逓減に役立つことが明らかとなった。 (2) 地域の夏季の温度環境として、常に高い気温になる地点(幹線道路の交差点)、気温が比較的高くない地点(緑地や路地)が明らかにされた。特に、緑地のなかでは放射熱の影響が少ないことが気温の上昇を防いでいた。しかし、緑地のなかといえども、樹木を欠くコンクリート舗装の部分が広いと、幹線道路並みの高温環境ができて、快適性を大きく損ねてしまうことが明らかとなった。 (3) 住民の感性による環境の現場評価は、再現性に優れ、感度が高く、写真による景観評価では得られない信頼性を持つことが明らかとなった。 (4) 住宅密集地では特に、井戸は防災やコミュニティ維持に重要な役割を果たすが、その維持には意識的なケアーが大切であることが確認された。また、大規模地下開発は、近隣だけでなく、数百メートル離れた井戸の水位変動に影響することがわかり、逆により近くの井戸に影響しないこともあり、水脈の把握の重要性を物語っていることがわかった。 (5) 以上の事実から、生活環境としての路地や緑地の環境上の意義を確認することができた。 2. 住民による環境調査および評価の可能性は、能力的には確かめられたが、継続性という点では、他に仕事を持っている住民を支援する研究者やボランティアのシステムが必要となることが指摘できる。
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