研究課題/領域番号 |
08680569
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境影響評価(含放射線生物学)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宮越 順二 京都大学, 医学研究科, 助教授 (70121572)
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研究分担者 |
平岡 真寛 京都大学, 医学研究科, 教授 (70173218)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 変動磁場 / 培養細胞 / 遺伝子発現 / c-myc遺伝子 / シグナル伝達 |
研究概要 |
細胞実験用低レベル極低周波変動磁場(ELF)装置を用いた。同一の装置をさらに一台作製し対照実験として用いている。これらの装置を用いて長時間の培養が可能であることを確認した。低レベルELFによる遺伝子発現誘発ならびに細胞増殖や分化への影響に関して以下のように解析を行なった。ラット褐色細胞腫由来の培養細胞(PC12-VG)を用いた。この細胞にはヒトVIP(vasoactive intestinal peptide)遺伝子のプロモーターとベータガラクトシダーゼ遺伝子を結合したキメラ遺伝子が導入してあり、フォルスコリンをリガンドとしてサイクリックAMPを介したシグナル伝達により高感度に遺伝子発現を検出できることを確認している。5mTの磁場密度で、径時的にPC12-VG細胞のベータガラクトシダーゼ活性を測定した。対照として、非磁場曝露の同装置を用いてベータガラクトシダーゼ活性を測定した。その結果、400mTの超高磁束密度の磁場曝露で認められたベータガラクトシダーゼ活性の上昇が、5mTの曝露では観察されなかった。国外では一部の初期応答遺伝子群について、変動磁場曝露により発現の増強が報告されている。次に、初期応答遺伝子群の1つであるc-mycの発現挙動をCHO-K1細胞を用いて、5mT磁場曝露で検討した。その結果、ノーザンブロットで調べたc-mycの遺伝子発現は磁場曝露と対照で有意な差は見られなかった。従って以上の結果から、5mT程度の磁場密度による曝露では細胞の遺伝子発現に大きな影響を与えないものと考えられる。
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