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土壌生態系に及ぼす汚染物質の影響評価手法に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 08680590
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 環境影響評価(含放射線生物学)
研究機関国立環境研究所

研究代表者

服部 浩之  国立環境研究所, 水土壌圏環境部, 主任研究員 (40132857)

研究期間 (年度) 1996 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード土壌の酸性化 / 土壌微生物相 / 微生物活性 / 糸状菌 / 細菌
研究概要

重金属や酸性物質による土壌の汚染が進んでいるが、これらの汚染物質が土壌生態系へ及ぼす影響は明らかでない。本研究は、汚染物質の土壌生態系への影響を把握し、その影響評価手法を確立することを目的として行った。汚染物質として主に酸性物質を取り上げ、土壌の酸性化と土壌微生物相及び微生物活性の関係を、人工的な酸添加土壌、野外の酸性土壌で調べ次の結果を得た。
(1) 土壌に種々の量の硫酸を加えた後、土壌中の菌数を調べると、土壌pHが低くなるほど、細菌数、グラム陰性細菌数は、減少する傾向にあり、糸状菌数は逆に増加する傾向が見られた。菌相が大きく変化するのは、pHが約5.5のときであった。また、pH3.5までは炭素、窒素の無機化はほとんど影響を受けなかったが、硝酸化成はpH4以下の土壌ではみられなかった。
(2) 土壌に希硫酸を潅水した処理区と蒸留水を潅水した処理区を比較すると、希硫酸水を潅水した土壌では、放線菌数、グラム陰性細菌数が減少したが、糸状菌数は蒸留水潅水土壌で大差なかった。また、酵素活性、呼吸活性は変化しなかったが、硝酸化成量は、硫酸潅水土壌で低下した。
(3) 青森県大湊市の恐山で、硫気孔の周辺の草地および林地から採取した12地点の酸性土壌の微生物相等を調べた結果、微生物の中で土壌pHと相関が高かったのは放線菌数で相関係数は0.86であった。糸状菌数は、必ずしもpHの低い土壌で多くなるという傾向は見られなかった。酵素活性、呼吸活性も土壌pHとの関係はみられなかったが、硝酸化成量はpH4以下の土壌では少なかった。
以上の結果から、慢性的な汚染の指標として、放線菌数、グラム陰性細菌数が適していると考えられた。

報告書

(4件)
  • 1998 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1997 実績報告書
  • 1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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