研究課題/領域番号 |
08680622
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物有機科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
石橋 正己 北海道大学, 薬学部, 助教授 (90212927)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 海洋天然物 / ホヤ / 海綿 / アルカロイド / スフィンゴシン / ピペリジン / アゼチジン |
研究概要 |
1.ス-ドジストミンCの全合成研究:当研究室で沖縄産ホヤPsuedodistoma kanokoより分離したス-ドジストミンCは、顕著な殺細胞活性を示し、以前に同ホヤより分離したカルモデュリン阻害活性物質ス-ドジストミンAとBとは異なる立体化学を有するユニークなピペリジンアルカロイドである。本化合物をD-セリンより出発して光学活性体としての全合成を完了した。本合成はアミド水銀環化反応によるピペリジン環の構築ならびにジュリア・オレフィン化反応による側鎖とのカップリングを鍵工程としており、これによりス-ドジストミンCの不斉炭素の絶対立体配置を含めた全構造を確認した。本全合成研究で得た知見に基づき、一連の各種立体異性体あるいは同族体の調製も今後可能となったと考えられる。 2.スフィンゴシン関連海洋天然物の探索および構造研究:(1)以前当研究室で沖縄産海綿Penares sp.より、アクトミオシンATPアーゼ活性化作用をもつアゼチジンアルカロイド、ペナレシジンAおよびBを分離した。これらの立体化学は不明のまま残されていたが、今回モ-シャーエステル誘導体の調製ならびに森らによる合成品との比較により、全絶対立体配置を決定した。(2)沖縄産の未同定の海綿一種の抽出物より、アミノアルコール型天然物ロイセタモ-ルAを分離した。本化合物は抗菌活性物質として以前報告されていたが、今後の検討によりスフィンゴシン関連のユニークな生物活性を示すことが期待される。さらに本化合物と関連の未知化合物を二種分離しており、現在これらの化合物の構造解析および他のスフィンゴシン関連アミノアルコール型天然物の検索を詳細に行っている。
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