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生理活性イノシトールリン脂質類の脂肪酸部の役割解明のための全合成

研究課題

研究課題/領域番号 08680631
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 生物有機科学
研究機関愛媛大学

研究代表者

渡辺 裕  愛媛大学, 工学部, 助教授 (40114722)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードPI(3,4,5)P_3 / PI(4,5)P_2 / 細胞内情報伝達 / イノシトールリン脂質 / 光学分割 / 保護基 / リン酸エステル
研究概要

イノシトールリン脂質類が細胞内の情報伝達に深くかかわっていることが、最近次々と明らかにされ、活発に研究が展開されている。本研究では、それらが生体内で活性発現する際に、脂肪酸部がどのような役割をしているのか解明することを目標に、いくつかのイノシトールリン脂質の全合成を検討し、以下のような成果を得た。
1.天然ホスファチジルイノシトール3,4,5-三リン酸の脂肪酸部を、ベンゾイル及びヘプタノイルにした、水溶性のPIP_3の合成を完成した。これらは、以前合成したステアロイル基を有する油性のPIP_3と、PKCに対して同様の活性を示すことが分かった。
2.不飽和結合に影響しないで脱保護できるような保護基として、9-フルオレニルメチル基が優れていることを見いだした。このリン酸保護基は、塩基を作用させることにより、効率よく除去でき、対応するリン酸モノエステルを収率よく与えることが明らかとなった。
3.水酸基の保護、選択的脱保護、ならびに光学分割の補助の要求に応える、多機能を有する安息香酸誘導体(PAC_<Lev>基)を考案した。これにより、効率よく保護ができ、脂肪酸エステルなど、他の官能基に影響することなく脱保護ができた。さらに、PAC_<Lev>基により、酒石酸誘導体を用いるジアステレオ選択的アシル化が高い選択性で実現した。
4.上記2、3の成果を利用して、不飽和脂肪酸を有するホスファチジルイノシトール4,5-二リン酸の全合成に成功した。
5.上記2の成果により、不飽和型PIP_3の全合成を完成した。
6.以上のように合成したイノシトールリン脂質類のスペクトルデータと共に、コンピューターを利用した計算化学を駆使して詳細に検討し、それらの立体構造を明らかにし、今後得られる生物活性の結果と比較することにより、構造一活性相関を解明したい。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yutaka Watanabe: "Synthesis of 2,6-Di-O-α-D-mannopyranosylphosphatidyl-D-myo-inositol. Utilization of Glycosylation and Phosphorylation based on Phosphite Chemistry" Tetrahedron. 53・3. 903-918 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Yutaka Watanabe: "Protection of alcohols as 2-(2-oxyethyl)benzoates and synthesis of phosphatidylinositol 4,5-bisphosphate analogue. A use of a palladium (0) reagent for a convenient deprotection procedure" Natural Product Lett.(受理).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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