研究課題/領域番号 |
08680637
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物有機科学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
小瀬村 誠治 慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (70231313)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | hybrid strain / Penicillium citreo-vitide / citreohybriddione / citreoazopyrone / citreopyrone |
研究概要 |
報告者は一連の研究により、細胞融合法により得られたハイブリッド菌株が我々の創造力を超えた代謝産物を産生することが可能であることを示してきた。 すなわち、Penicilliumcitreo-virideB IFO6200および4692を親株として作製したハイブリッド菌株KO0031からはプロテインファルネシルトランスフェラーゼ(PFTase)の阻害活性を示すシトレオハイブリドンB(IC_<50>3.6μM)を単離し、抗ガン剤の開発のための新たなリ-ド化合物を提供した。さらに、ハイブリッド菌株KO0011から天然物としては極めて稀なアゾ基を有するピロン化合物を単離した。また、この化合物はレタスの発芽種子を用いた下胚軸の伸長試験において生長抑制作用を示した。このことはシンプルなピロン類が新たな農薬のリ-ド化合物となり得ることを示唆したものと考えている。 また、当初はセスタテルペノイドであると考えられていたシトレオハイブリドン類は、その後の生合成の研究によりテルペノイドとポリケチドが、まさに、ハイブリッドしたmixed polyketide-terpenoid生合成経路により生合成された極めて稀なメロテルペノイドであることを明らかにし、従来の生合成研究に大きな衝撃を与えた。さらに、天然物としては極めて稀なアゾ基を有する化合物を単離できたことは、この化合物の構造的新規性および生物活性もさることながら更めて細胞融合の手法の有用性を示すことができたものと考えている。 まだ実現してはいないが、将来、細胞融合法により得られたハイブリッド菌株の産生する代謝産物から新薬が創出されることを信じている。 最終目的は創薬なので時間がかかると思うが、ここ数年で足掛りはできたので1〜2年以内に飛躍できるものと考えている。
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