研究課題/領域番号 |
08680663
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
中村 和郎 昭和大学, 薬学部, 教授 (00012675)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | リボ核酸 / リボ核酸分解酵素 / リボヌクレアーゼ / X線構造解析 / 基質複合体 / サブサイト |
研究概要 |
当該研究期間においては、我々が立体構造を明らかにしているリボヌクレアーゼRhに、従来数多く使用されてきた阻害剤ではなく、基質により近い構造をもつ基質類似体を結合させた「複合体結晶」を作製し構造解析を行い、サブサイト(=基質の各部分が結合する部位)が酵素のどこに対応しているかを特定する研究を行ってきた。平成8年度においては、デオキシのジヌクレオシドリン酸d(ApG)複合体のX線結晶構造解析に成功した。本年度は、酵素としてRNase RNAP-Rhの部位特異的改変体を使用し、デオキシジヌクレオシドリン酸としてd(ApC)を使用し結晶化を試みた。d(ApC)(deoxyadenylyl(3′→5′)-2′-deoxycytidine)をRNase RNAP-Rhの部位特異的改変体Y57W結晶に浸漬法を用いて導入した。結晶は0.5×0.3×0.1mmのものを使用し、d(ApC)の濃度は5mMであった。単位格子はa=68.38、b=72.49、c=49.94Åとなり、Native結晶の格子定数からのずれは1%以下であり、同形を保っていることが確認できた。X線回折データは理学電機社製R-AXIS II cを用いて行った。この回折データに基づいて構造を解くことに成功し、次いで最小二乗法プログラムを用いて構造の精密化を行った。RNase RNAP-Rh(Y57W)とアデニン塩基との間には2本の水素結合、リン酸基との間には3本の水素結合、シトシン塩基との間には3本の水素結合が形成されていた。シトシン塩基は、Phe101とAsn94、Gln95の間にスタッキングすることが明らかとなった。この結果および昨年度のd(ApG)の結果から、これまで明らかにされていなかったサブサイト(B_2サイト)がGln32、Pro92、Ser93、Asn94、Gln95、Phe101の周囲に存在することが明らかになった。
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