研究課題/領域番号 |
08680713
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
太田 善浩 東京農工大学, 工学部, 講師 (10223843)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | グリア細胞 / ニューロステロイド / コレステロール / 副腎皮質細胞 / ステロイドホルモン / ACTH / 低密度リポ蛋白質 / イメージング / 副賢皮質細胞 / カルシウム信号 / シトクロムP450_<SCC> / 共焦点顕微鏡 |
研究概要 |
ニューロステロイド合成の分子機構を明らかにするために、複合イメージング装置を用いて「脳グリア細胞及び副腎皮質細胞が情報伝達物質を受容しステロイドを合成する過程」を単一細胞で可視化解析した。副腎皮質細胞を用いたのは、副腎皮質はステロイドを合成する主要な器官であり、グリア細胞におけるニューロステロイド合成のよいモデル系となるからである。また、複合イメージング装置とは、同一細胞に対し共焦点レーザー顕微鏡とビデオ顕微鏡を組み合わせてイメージングを行う装置のことである。 副腎皮質細胞をACTHで刺激すると、細胞内カルシウムイオン濃度の周期的な変動が認められ、ステロイドホルモンの合成が始まった。この細胞内カルシウム濃度の変動を止めるとステロイドホルモン産生も止まり、カルシウム濃度の変動とステロイドホルモンの合成の間には、密接な関係があることが分かった。副腎皮質細胞にステロイドホルモンの材料であるコレステロールを低密度リポ蛋白質を介して取り込ませると、低密度リポ蛋白質が細胞内の微小管上を輸送され、時間が経過するにつれ核の周辺に集まるのが観察された。さらに、細胞内のコレステロールは核の周辺のオルガネラに多く存在することも分かった。 グリア細胞を神経伝達物質の一種であるATPで刺激すると、細胞内カルシウム濃度が変動する様子が観察された。また、低密度リポ蛋白質の活発な取り込みが観察され、副腎皮質細胞と同様にコレステロールを盛んに取り込むことが分かった。一方、細胞内コレステロールは核の周辺というよりはむしろ、細胞膜に多く存在していた。
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