研究課題/領域番号 |
08680717
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
安藤 敏夫 金沢大学, 理学部, 教授 (50184320)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | 原子間力顕微鏡 / 蛍光プローブ / タンパク質表面物性 / AFM / カンチレバ- |
研究概要 |
原子間力顕微鏡(AFM)法は液中にある生体試料の形状をナノメータの分解能で観察できる唯一の方法である。他方、タンパク質の局所に導入した蛍光プローブからの信号(強度やスペクトルなど)の観察によりその局所部位の物理化学的性質を調べることができる。しかし、蛍光法ではごく一部の局所情報しか得られないという重大な欠点がある。AFM探針先端に蛍光プローブを導入し、タンパク質表面上の走査各点で蛍光信号を測定する。その蛍光信号の一意的解釈に基づき、タンパク質表面全体に亙る物理化学的性質をマッピングする。以上が本研究の目指すところである。この目標の実現のために以下の研究を行った。 1.明るい蛍光顕微鏡(Olympus,IX70)に組み込まれたAFM装置の製作。 走査速度を従来のものより十倍程度速くする工夫を行い、装置はほぼ完成した。 2.パルス励起光源の蛍光顕微鏡への組み込み。 3.タンパク質形状とフォトンカウンティングの同時計測のためのプログラムの開発。 4.蛍光性分子1分子からの光子数の測定。 超高圧水銀ランプを光源、フォトマルを検出器として計測したところ、1秒間当たり1万5千個のフォトンが検出器まで来ていることを確認した。但し、フォトマルの量子効率は低く約200個しか検出されなかった。量子効率が80%と高いアバランシェフォトダイオードを購入する予定であったが、価格が3倍以上引き上げられたため入手することができなかった。 5.蛍光性分子数分子の探針先端への導入法の確立。 短いPEGをスペーサーとしてアミノ化した探針に蛍光性分子を導入する方法を確立した。 装置全体はほとんど完成したので、アバランシェフォトダイオードを将来入手することができれば、本研究の目標とするタンパク質表面の物性マップ観察が可能になると期待される。
|