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クラミドモナスのアクチン突然変異株の解析

研究課題

研究課題/領域番号 08680758
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 細胞生物学
研究機関東京大学

研究代表者

広野 雅文  東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (10212177)

研究分担者 神谷 律  東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (10124314)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードクラミドモナス / アクチン / ダイニン / 鞭毛 / 接合
研究概要

我々の研究室ではクラミドモナスの鞭毛内腕ダイニン部分欠失変異株を多く単離している.このうちida5およびida5-tという同じ遺伝子座の2つの変異株は,内腕ダイニンに結合しているはずのアクチンが検出されず,変異遺伝子座もアクチン遺伝子座と一致することから,アクチン遺伝子そのものに変異が生じている可能性が考えられた.そこで本研究では,アクチン遺伝子にどのような変異が起こり,そのことによって細胞にどのような影響が出ているかを明らかにすることを試みた.
2つの変異株のアクチン遺伝子を調べたところ,ida5ではアクチンのアミノ酸配列の約2/3のところにストップコドンが生じ,ida5-tではアクチン遺伝子のほぼ全域が欠失していることが明らかとなった.クラミドモナスのアクチン遺伝子はゲノム中に1つしかないことはすでに明らかにしているので,これらの変異株には少なくとも一般的なアクチンは発現していないと考えられる.アクチンを全く欠損している細胞は様々な機能異常を示すことが期待されるが,意外なことにこれら変異株の増殖速度は野生型と変わらず,分裂時の形態も正常だった.しかし,有性生殖に際しては,プラス型配偶子から伸長する接合管(アクチン繊維束を中心に含む構造)が形成できないために,接合効率が著しく低下していることがわかった.したがって接合管を形成する重合可能なアクチンは存在しないと考えられる.細胞質分裂が正常であるのは,もともとクラミドモナスの細胞質分裂にはアクチンが関与していないか,あるいはこの変異株ではアクチンに代わる蛋白質が収縮環を形成するためであるという可能性が考えられる.アクチンに代わる蛋白質としては,ida5,ida5-tの軸糸を2次元電気泳動すると見いだされる,アクチンよりアルカリ側の新蛋白質である可能性が大きいと考えられる.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hirono,M.& Yoda,A.: "Isolation and phenotypic characterization of Chlamydomonas mutants defective in cytokinesis" Cell Structure and Function. (in press.). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] Kato-Minoura,T.,et al.: "Chlamydomonas Inner-arm dynein Mutant,ida5,has a Mutation in an Actin-Encoding Gene" Journal of Cell Biology. (in press.). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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