研究課題/領域番号 |
08680775
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
前田 信明 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (90202308)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | プロテオグリカン / 6B4プロテオグリカン / PTPζ / プレオトロフィン / 神経突起伸展 / 細胞移動 / プレイオトロフィン |
研究概要 |
脳特異的コンドロイチン硫酸プロテオグリカンである6B4プロテオグリカン(6B4PG)は受容体型蛋白質チロシンホスファターゼPTPζの細胞外領域に相当する分子である。6B4PGおよびPTPζは大脳神経細胞上に存在し、神経細胞の細胞情報伝達機構の一翼をなしていると考えられる。本研究では、当分子のリガンドの同定および、神経細胞分化における機能解析を行った。ラット脳CHAPS抽出液より、6B4PG結合蛋白質をアフィニティー精製し、18-kDa蛋白質を単離した。本蛋白質はmicrosequencingによりpleiotrophin(PTN)と同定された。PTNは、神経突起伸展および神経細胞移動を促進するヘパリン結合性成長因子である。そこで、PTN誘導神経突起伸展および細胞移動におけるPTPζの関与を大脳皮質神経細胞を用いて詳細に解析し、以下の結果を得た。PTPζの細胞外領域に対する抗体およびコンドロイチン硫酸Cは、PTNの両活性を顕著に阻害した。PTPζに結合しているコンドロイチン硫酸Cは、この受容体のPTN結合部位の一部を構成しており、コンドロイチン硫酸CがPTPζ-PTN間の結合を特異的に阻害することが明らかになっている。また、チロシンホスファターゼ阻害剤Na_3Vo_4は、PTNによって誘導される軸索伸長および細胞移動を強く阻害した。これらのことは、大脳神経細胞上のPTPζがPTN受容体として、神経伸展および細胞移動を調節していることを示唆している。
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