研究課題/領域番号 |
08680776
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
飯田 秀利 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (70124435)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1996年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | カルシウムチャネル / カルシウムイオン / シグナル伝達 / イオンチャネル / 出芽酵母 / Saccharomyces cerevisiae / フェロモン / 分子細胞生物学 |
研究概要 |
本研究の目的は、出芽酵母の性フェロモンによるカルシウムシグナルの発生と受容伝達の分子機構を明らかにすることである。前年度までに、Ca^<2+>の流入に欠損を持つmid1変異株とMID1遺伝子の分子生物学的研究、およびCa^<2+>シグナルの受容または伝達に欠損をもつと予想されるmid2変異株とmid5変異株の細胞生物学的解析を行った。本年度はMID1遺伝子産物を主な研究対象とした。その研究の結果、特筆すべきととして、MID1遺伝子産物をほ乳類培養細胞中に発現させ、パッチクランプ法にてその電気生理学的性質を調べたところ、MID1遺伝子産物はCa^<2+>透過性陽イオンチャネルとしてはたらくことを発見した。興味深いことに、MID1遺伝子産物はCa^<2+>イオンだけでなく、Na^+、K^+、Cs^+などの陽イオンも透過させる能力があるが、Ca^<2+>イオンが共存するとこれらの諸イオンの透過は起こらないことも明らかとなった。昨年度までの研究から、MID1遺伝子産物のアミノ酸配列は既知のイオンチャネルのそれとは相同性はないことが明らかとなっているので、本研究は、酵母におけるCa^<2+>透過性のイオンチャネルの発見として世界で初めてのことである。なお、この研究成果は、平成8年度日本生化学会・日本分子生物学会の合同年会のシンポジウムで発表し、現在論文投稿準備中である。
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