研究課題/領域番号 |
08680806
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
辛 龍雲 東北大学, 医学部, 講師 (40271910)
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研究分担者 |
北本 哲之 東北大学, 医学部, 教授 (20192560)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / 神経原線維変化 / τ蛋白 / PHFτ / tau蛋白 / PHFtau / タウ蛋白 / トランスジェニック |
研究概要 |
アルツハイマー病(AD)脳の主要病理所見の一つである神経原線維変化(NFT)は、神経変性とその臨床表現型である痴呆と密接に関連している。それゆえ、NFT形成機構すなわちNFTの主要構成蛋白である高度リン酸化tau(PHFτ)の生成、沈着の機序解明は、ADの成因追求にとって必須である。我々は本研究において、AD脳NFT動物モデルとしてヒトτ高発現系トランスジェニックマウス(Tgマウス)を作製した。まず、ヒトτcDNAとτ protein kinase IのcDNAをCITE DNAを用いて並列につないだものをCMV-1E enhancer/β-actin promoterの下流に組み込んだconstructを作製し、マウス受精卵に導入した。誕生した仔マウス(n=36)の尾DNAをPCRとSouthern blotにて解析し、ヒトτcDNAの導入を確認したfounder(n=4)を得た。これらfounderよりF1を得て、Northern blotにて発現mRNAを検索ししたところ、発現量は内因性マウスτのmRNAと同レベルかそれ以下であった。F1マウス脳組織の免疫組織化学染色による発現τ蛋白は検出レベル以下であった。以上の結果より、このconstructは脳内τ蛋白高発現系の作製には適なさいと判断した。そこで、脳内高発現に有効と証明されたマウスprion遺伝子プロモーターを用いた高発現系の作製に着手した。今回は、家族性アルツハイマー病の関連遺伝子プレセニリン1cDNAをマウスprion遺伝子プロモーターの支配下に組み込んだconstructを作製し、Tgマウスを作製したところ、プレセニリン1の脳内高発現に成功した。今後このシステムを用いて、τの脳内高発現系の作製に取り組み、AD脳NET動物モデルを確立する予定である。
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