研究課題/領域番号 |
08680809
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
田中 宏一 千葉大学, 医学部, 助手 (20125941)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 心臓神経節 / 一酸化窒素合成酵素 / 迷走神経 / モルモット / 除神経 |
研究概要 |
モルモットの心臓には一酸化窒素合成酵素(nitric oxide synthase=NOS)を持つ神経節細胞が分布している。また、NOSを含む神経も心房に広く分布している。このNOS陽性神経線維は心房内の神経節細胞の突起であるかもしれないが、心臓に外から投射している神経細胞の突起であるかもしれない。 本研究では心房に分布するNOS陽性線維の起源を知るために、一側の迷走神経を頚部で切断し、心房のNOS陽性線維の変化を観察した。 右心房に分布するゆるいNOS線維網はどちら側の迷走神経切断例でも残存しており、右迷走神経のみに依存しているのではないことがわかった。正常例でも切断例でも右心房の大静脈基部で、陽性細胞の突起がこの線維網に加わっている像がしばしば観察され、この線維網が少なくとも一部は心臓神経節の神経細胞の突起からなることがわかる。心房中隔および左心房の肺静脈の基部で神経節内で神経細胞の周りを取り囲んでいた線維は左迷走神経に由来することが明らかになった。 このNOS陽性線維の起始核を脳内で検索した。迷走神経の起始核は疑核と迷走神経背側核だが、ラットではどちらもNOS陽性細胞はほとんど観察されないと言う報告がある。しかし、モルモットで調べてみると迷走神経背側核は多くのNOS陽性細胞を含み、これが心房中隔および左心房の節後細胞に投射する陽性線維の起始であると思われる。
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