研究課題/領域番号 |
08680814
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
中野 勝磨 三重大学, 医学部, 教授 (30024623)
|
研究分担者 |
堤 智斉 三重大学, 医学部, 助手 (40273370)
栢原 哲郎 三重大学, 医学部, 講師 (20024705)
宇城 啓至 三重大学, 医学部, 助教授 (10151854)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | 大脳基底核 / 視床 / 運動野 / 小脳 / 運動前野 / 補足運動野 / 淡蒼球 / 大脳皮質 / 脳幹 / 連動前野 |
研究概要 |
大脳皮質および線条体は機能的に多くの領域に分けられる。これらの機能的区分および解剖学的線維連絡に基づき、大脳基底核-視床-大脳皮質投射は主に感覚・運動系ループ、連合系ループ、および辺縁系ループに分けられ、これらの各ループは閉鎖回路を形成している。本実験結果では、感覚・運動系ループはさらに運動野系、運動前野系、補足運動野(SMA)系、前補足運動野(pre-SMA)系のサブループに分けられた。また、帯状回運動野系サブループの存在も予測された。運動野系サブループは感覚・運動野から起こり、被殻の前交連後部、淡蒼球(GPi)の腹外側部、視床の外側、腹側核吻側部(VLo)を介して感覚・運動野に戻る閉鎖回路を形成する。運動前野系サブループは運動前野から起こり、尾状核頭の外側部、GPiの背内側部、および視床の前腹側核小細胞部(VApc)の内側部を介して運動前野に戻る回路を形成する。運動系サブループと運動前野系サブループの間に、SMA系とpre-SMA系の各サブループが存在する。SMA関連領域はGPiでは運動前野関連領域の腹外側に隣接し、視床では(VLo)の吻側内側部、またはVApc-VLoの移行部に存在する。pre-SMA関連領域はGPiでは運動野関連銀域の背内側に隣接し、視床ではVApcの外側部に存在する。淡蒼球-視床-皮質投射は大脳皮質の運動関連領野の深層とI層の表層部に終止し、I層表層部の終止は運動野の手の支配領域とarcuate spur近傍の運動前野に強く観察された。GPiから入力を受けるVLoの外側部は、小脳外側核の吻側腹側部からも入力を受ける。これらの所見より、運動野の顔面・手の支配領域はGPiおよび小脳から重複支配を受けている可能性が示唆され、この連絡回路は精巧な手の運動制御に関与するものと考えられる。
|