研究課題/領域番号 |
08680852
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
|
研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
平田 洋子 理化学研究所, 運動遺伝子研究チーム, フロンティア研究員 (50271523)
|
研究分担者 |
木内 一壽 理化学研究所, 運動遺伝子研究チーム, チームリーダー(研究 (30135339)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | カルパイン / 限定分解 / NGFI-B(Nur77) / Nurr1 / プロテイン キナーゼCβ / ラット脳 / NGFI-B kinase / Protein kinase C beta |
研究概要 |
NGFI-B(Nur77)はステロイドレセプターのスーパーファミリーに属するリガンド未知のオーファンレセプターである。PCl2細胞を神経成長因子(NGF)で刺激し神経分化を誘導したときに一時的に誘導されリン酸化されることが知られている。我々はNGFI-Bリン酸化酵素としてPC12細胞をNGFで刺激した際に活性化されるNGFI-B kinaseIを報告した。NGFI-B kinaseIはNGFI-BのSer350をリン酸化することにより標的DNA配列のNBREに対する結合活性を減少させる。本研究ではNGFI-B kinaseがラット脳で発育の過程で発現し、胎児脳と生後数週令の脳では分子種が異なることを見い出した(胎児型:約90kDa、adult型:約50kDa)。またadult型NGFI-B kinase(p50NGFI-B kinase)をラット脳(8-10週令、約60g)より精製した。N末端のアミノ酸配列および免疫化学的性質からp50NGFI-B kinaseはProtein kinaseC(PKC)βのC末端フラグメントでカルシウムイオンおよびリン脂質による調節を受けない活性型であることが明らかになった。さらに、PKCβの2種のisoformに対する抗体でラット脳から免疫沈降した酵素はNGFI-BのSer350をカルシウムイオン、リン脂質非依存的にリン酸化した。実際、PKCβはin vitroでカルパインによって切断されregulatory domainを欠いた活性型に限定分解されることが示されており、p50NGFI-B kinaseは生理的にも脳内で働く可能性が考えられる。これらの結果からNGFI-Bは多様なリン酸化酵素により調節され、生後脳ではPKCβの限定分解による活性化も重要であることが示唆された。.
|