研究課題/領域番号 |
08680853
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | (財)東京都神経科学総合研究所 |
研究代表者 |
大迫 俊二 (財)東京都神経科学総合研究所, 神経細胞生物学研究部門, 主事研究員 (50152103)
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研究分担者 |
高松 芳樹 (財)東京都神経科学総合研究所, 神経細胞生物学研究部門, 主事研究員 (50250204)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 神経発生 / ヘリックス・ループ・ヘリックス / 転写 / リプレッサー / コリプレッサー / アクティベータ- / WRPWモティーフ / ショウジョウバエ / ヘリックス・ループ・へリックス / 転写調節 / Schneider細胞 |
研究概要 |
神経発生の分子メカニズムを明らかにすべく、ヘリックス・ループ・ヘリックス転写因子Hairyによる異所性の神経発生の抑制機構について研究を進めた。これまで我々は、Hairyはその標的遺伝子Achaeteの5'上流に存在するCACGCG配列に結合しAchaeteの転写活性化を抑制することによって異所性の神経細胞の発生を防ぐことを明らかにしてきた。本研究において、Hairyが標的遺伝子DNAに結合してからいかに転写を抑制し神経発生をネガティブに調節するかその作用機序について解析を行った。培養細胞系を用いた実験から、Hairy関連タンパクのC末端に存在する4アミノ酸のみからなるWRPWモティーフが、転写抑制に十分なドメインであり、それ自身はDNA結合能を持たないWD40リピートを持つGrouchoコリプレッサーとの結合に十分な機能ドメインであることが明らかになった。また、Grouchoタンパクは標的遺伝子のプロモーターに直接繋ぐことによって転写を抑制することができ、Groucho関連タンパクのN末端側に進化上良く保存された転写抑制ドメインが存在することがわかった。さらに、トランスジェニックフライを用いたアプローチによって、Hairy関連タンパクのWRPWモティーフおよびGroucho転専抑制ドメインは標的遺伝子Achaeteに繋ぐことにょって、神経発生をネガティブに制御するリプレッサーとして機能できることが明らかになった。このように、HairyはWRPWモティーフを介して、DNA結合能を持たないGrouchoコリプレッサーを特定のDNA配列に繋ぐことによって転写を抑制し神経発生をネガティブに調節するものと考えられた。
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