研究課題/領域番号 |
08680915
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | (財)癌研究会 |
研究代表者 |
小林 敏之 財団法人癌研究会, 癌研究所・実験病理部, 研究員 (40260070)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | Ekerラット / 遺伝性腫瘍 / 腎癌 / 胎生期致死 / Tsc2遺伝子 / 遺伝子導入ラット |
研究概要 |
我々はラット(Ekerラット)遺伝性腎癌の原因遺伝子が、ヒト結節性硬化症(TSC)の原因遺伝子であるTSC2のラットホモログ(Tsc2)であこと、さらにEkerラットの腎癌ではTsc2遺伝子の2ヒットが生じていることを明らかにしてきた。本研究では、Tsc2遺伝子変異がEkerラットの腎発癌の原因であること、並びに変異ホモ接合性が胎生期での致死を引き起こすことを最終的に証明すると共に、Tsc2遺伝子の機能を探るためのin vivoの解析系を確立する事を目的として、野生型(正常型)Tsc2遺伝子を導入したトランスジェニックラットを作製し、上記の表現型を抑制することを試みた。その結果、Tsc2遺伝子プロモーターにより発現される野生型Tsc2遺伝子(選択的スプライシングによりエクソン25、31を欠くもの)を導入することより胎生期の致死が回避されること、さらにN-ethyl-N-nitrosoureaの経胎盤投与によって誘発される腎発癌、及び自然発生腎癌が抑制されることを確認した。これまでのところ、導入遺伝子を持つ変異ヘテロ接合体には、生後1年以上経た時点でも全く腎発癌は認められていない。しかしながら、致死が抑制された変異ホモ接合体ラットには、腎癌や通常のEkerラットに頻発する下垂体腫瘍が観察された。サザンブロット法により、これらの腫瘍中では導入Tsc2遺伝子の欠失が認められたことから、これらの腫瘍発生はやはり正常なTsc2遺伝子機能の欠損が発端となっていると考えられた。今後、本研究で確立したトランスジェニックラットの実験系を改良し、発生過程あるいは成体におけるTsc2遺伝子の機能解析に有用な系の開発が可能となった。
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