研究課題/領域番号 |
08710056
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験系心理学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
中川 敦子 名古屋市立大学, 人文・社会学部, 講師 (90188889)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 大脳半球機能分化 / 視覚的熟知性 / 視覚的単語形態 / 注意 |
研究概要 |
被験者は矯正視力1.0以上の右利き大学生21名.課題は、半視野提示の語彙判断課題であった.実験計画: 2×2×3の3要因計画で、いずれも被験者内要因.第1の要因は刺激提示視野で左視野と右視野の2水準、第2の要因は刺激の視覚的熟知性で高い(例:おでん、カメラ)と低い(例:オデン、かめら)の2水準、第3の要因は刺激提示時間で、40ms、100ms、160msの3水準であった.刺激材料: YES反応用の刺激として、通常平仮名で表記される24語と通常カタカナで表記される24語の計48語を用いた.これらの語が熟知度の高い条件ではそのままの見慣れた表記で、一方熟知度の低い条件では表記の変化された見慣れない表記で提示された.手続き:ブザ-音に続いて注視点が視野中央に提示され、その後、仮名文字列が縦に、注視点から視角にして左あるいは右5°の位置に提示される.刺激提示時間は40ms、100ms、160msのいずれかで、被験者は、視野中央を凝視したまま、左あるいは右視野に提示される文字列が単語であるか(YES)否か(NO)の判断をできるだけ速くかつ正確に、ボタン押しによって行うことを求められた. 結果:反応時間に関しては、視覚的熟知性の主効果、刺激提示視野×視覚的熟知性×刺激提示時間の3要因の交互作用が有意であった。正答率については、視覚的熟知性の主効果、刺激提示時間の主効果、視覚的熟知性×刺激提示時間の2要因の交互作用、刺激提示視野×視覚的熟知性×刺激提示時間の3要因の交互作用が有意であった。これらの結果は、仮説(高熟知性刺激の提示時間の効果には半球機能差は認められず、一方低熟知性刺激の提示時間の効果には半球機能差が認められる)を支持するものであった。
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