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顔の表象形態とその形成過程に関する時系列的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08710062
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 実験系心理学
研究機関尚絅女学院短期大学

研究代表者

桐田 隆博  尚絅女学院短期大学, 人間関係科, 助教授 (20214918)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード顔 / 既知性判断 / 表情 / 顔認識モデル / 観察経験
研究概要

従来、顔の既知性判断においては、既知顔の表情の影響は見られないとされていたが、研究代表者のこれまでの研究では、一貫して既知性判断において表情の効果か観察されている。しかし、表情の効果は一様ではなく、被験者の日常の知人で見られるが、有名人では見られないというものであった。本研究の目的は、表情の効果が日常の知人と有名人とでは異なるというこれまでの知見を再確認するとともに、日常の知人に対する表情の効果が、どの時点で生じるのかについても検討することとした。
まず、これまでの知見を再確認する目的で予備実験を実施した。そこでは短大の学生を被験者、ターゲット人物を有名人および短大の教職員として、顔の既知性判断課題を行った。実験は7月に実施した。その結果、被験者の学年によって表情の効果が異なる傾向が示された。すなわち、1年生の場合、ターゲットが有名人、教職員のどちらの場合においても表情の効果は見られなかったが、一方、被験者が2年生の場合は、ターゲットが教職員の場合にのみ表情の効果が見られた。そこで、本実験では、最初から被験者の学年を独立変数に組み入れて、再度実験を行った。実験は11月に実施した。その結果、学年×ターゲット×表情の交互作用が有意となり、予備実験の結果が追認された。
これらの結果は、Bruce&Young(1986)の顔認識モデルで仮定されている表情とは独立した内的表象(FRU)の概念とは整合せず、したがって、FRUに対して何らかの修正が必要であることを示している。
教職員の場合にのみ、被験者の学年が表情の効果の発現にかかわるという今回の結果は、顔の表象形成過程において、ターゲットとの接触頻度や観察経験が重要な要因であることを示唆している。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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