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阪神大震災における災害ボランティア団体の組織化過程に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08710113
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 教育・社会系心理学
研究機関奈良大学

研究代表者

矢守 克也  奈良大学, 社会学部, 助教授 (80231679)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード阪神・淡路大震災 / ボランティア / NGO / 自然災害 / 日本社会 / 防災
研究概要

本研究は、阪神・淡路大震災後の「ボランティア・ブーム」は、未曾有の災害を契機とする突発的偶発事ではなく、戦後の日本社会を通低する組織・集団編成原理の(段階的)変容過程の必然的帰結であることを、大規模な聞き取り調査、種々の資料の内容分析を通して明らかにした。調査の対象は、国内では、大阪YMCA、朝日新聞厚生文化事業団、とよなか国際交流協会、西宮市、芦屋市、尼崎市、兵庫県、社会福祉協議会(兵庫県、神戸市)、松下電器、東芝、コープなど、多岐にわたった。また、比較対照のため、国外でも、スイス災害救援センター、バ-ゼル災害救援ユニットなどで聞き取りを実施した。
この結果、第1に、社会構造に占めるボランティア団体・NGO団体(以下、ボ団体)の位置に着目して、社会を、以下の5つの類型化しうることを見いだした。すなわち、(1)行政、企業という2大セクターが社会の中核を占め、ボ団体は周縁にとどまる「周縁型」の社会、(2)ボ団体が、2大セクターの機能を補完する「補完型」、(3)ボ団体が、独立したセクターとなる「第3セクター型」、(4)既存社会セクターの(一時的)機能麻痺により、言わば、う社会全域がボランティア化する「溶融型」、(5)ボ団体が相互に、また2大セクターに属する組織・集団と緩やかに連結した「連結型」、である。第2に、上記の枠組みに依拠して、以下のことを明らかにした。すなわち、戦後50年を経て、被災直前には、「周縁型」から「補完型」へと移行していたと考えられる日本社会(被災地)は、震災直後から、一時的に「溶融型」を体験した。現在、ボランティアに関わる種々の論点は、結局のところ、今後の日本のボランティアを、われわれが提起する「第3セクター型(民中心)」「補完型(産官中心)」「連結型(相互連動)」のいずれとして構想するか、に帰着する。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 矢守克也・八ツ塚一郎: "阪神大震災における既成組織のボランティア活動" 第44回日本グループ・ダイナミックス学会発表論文集. 22-25 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 渥美公秀・杉万俊夫・矢守克也: "避難所の組織化プロセスに関する提言;基本的な視点" 大規模災害時における避難所のあり方に関する研究報告書. 6-15 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 渥美公秀・矢守克也: "スイスにおける緊急対応組織に関するインタヴュー調査" 日本災害救援ボランティアネットワーク研究室報告. 96・5. 1-14 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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