研究課題/領域番号 |
08710118
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | (財)東京都老人総合研究所 |
研究代表者 |
奥住 秀之 (財)東京都老人総合研究所, 運動機能部門, 研究助手 (70280774)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 知的障害者 / 平衡機能 / 身体動揺 / 障害要因 / 教育援助法 |
研究概要 |
本研究の目的は以下の3点である。(1)身体動揺により知的障害者の平衡機能に係わる要因を明らかにする。その際、健常者の身体動揺の特徴についても同時に検討する。(2)要因に基づいて知的障害者の平衡機能をいくつかのタイプに分類する。(3)それぞれのタイプに応じた平衡機能障害の克服のための援助法の原則を考察する。 身体動揺とは、人間が直立しているときに生じている微細な動揺で、それが大きいとバランス機能が低く、小さいと高いとされている。まず健常者の身体動揺特性を調べるために、種々の視覚条件下における身体動揺の特徴、あるいは身体動揺の発達的・加齢的変化を明らかにした。 その後、知的障害者に対して同じ測定を行った。その結果といくつかの入手しやすいデータについて設備備品費で購入したコンピュータを用いてデータベースを作成した。それらのデータベースから身体動揺といくつかの変数との関連を数量化I類により調べてみた。その結果、身体動揺に影響する要因としては臨床型と行動調整能力であることが明らかにされた。つまり、知的障害者の平衡機能障害を考える場合、まず第一には臨床型、そして行動調整能力のような言語能力でタイプを分類することが必要であることが示唆された。 タイプ別のバランス指導原則としては、まず行動調整能力が低い者では、やるべき課題を意識させるような指導原則が考えられた。また、臨床型のうち、ダンウ症者は特に他の知的障害者と異なるバランス障害の様相を示した。彼らには、日常運動量を増やすようなプログラムの開発が重要であることが示唆された。 なお、補助金は補助条件に従っておおむね当初の予定通り用いられ、研究もほぼ予定通り進行し、終了した。
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