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日本人の「カテゴリー的思考」と国民性の再形成の過程に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08710161
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 社会学(含社会福祉関係)
研究機関統計数理研究所

研究代表者

釜野 さおり  統計数理研究所, 領域統計研究系, 助手 (20270415)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードカテゴリー的思考 / 日本人の考え方 / マスメディア / ポピュラー雑誌 / カルチャル・アナルシス / 日本人の国民性 / ジェンダーの文化的構築
研究概要

本研究では、日本人の国民性の根底に「カテゴリー的思考」があるのではないか、という考えに基づいて、1994年1月から1996年12月の間に発行された17の主要雑誌(発行部数35万以上)の記事のタイトルをデータとして、「カテゴリー的思考」の表れを分析した。記事のタイトルは、その内容を要約すると同時に読者の興味を引くことために「話題」になると考えられるカテゴリーから成っているので、そこから何が「常識的でない」と思われているかを読み取ることができた。タイトルに使われているカテゴリーは、年齢/年代、性別、職業/職種、婚姻状況、容姿に基づいたものが主で、その特徴として、男性、又は性を限定しないカテゴリーに比べて、女性を表現するものが圧倒的に多いこと、女性や女性の容姿(美人/美女)と職業の組み合わせや、妻、主婦などの既婚女性に基づいたカテゴリーが多いこと、女性の容姿に基づいたものは極端に詳細化しており、身体の各部分を記述するカテゴリーが多いことなどが浮き彫りになった。また、「日本人」というカテゴリーには、「外」からみた日本を意識した内容のものが半数以上あった。マスメディアに氾濫するカテゴリーの顕著さのみから、日本人の考え方に「カテゴリー的思考」が根付いている、と言い切ることはできないが、これが日本人の考え方の一面を表していると同時に、それを形作っていることは否定できない。特に、男性は完成した「個」として捉えられ、逆に女性は、年齢、職業、誰かの妻、という角度から個をばらばらにして把握されている傾向は著しい。今後は、ここで観察されたカテゴリーが日本人の日常生活の中でどの様に認識され、どの様な状況でどんな意味を持って使われているのかに焦点を当てる研究を行なう必要がある。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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