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パコソンの利用による画像解析を通じた荷札木簡作成過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 08710234
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 日本史
研究機関樟蔭女子短期大学

研究代表者

今津 勝紀  樟蔭女子短期大学, 日本文化史科, 講師 (20269971)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード木簡 / 荷札 / 律令 / 調庸 / 画像
研究概要

本研究では、まず公表されている木簡の画像をスキャナによりデジタル処理を試みた(平城宮木簡、伊場遺跡出土木簡など)。この画像形式は、アドビ社のフォトショップ形式とした。また、以前に撮影しておいた奈良国立文化財研究所の公表写真をコダック社のフォトCD形式で入力し、アドビ社のフォトショップで解析処理をした。画像は、パーソナルコンピュータで処理できる最高解像度に設定し、色調補正・フィルター処理などを行った上で、エンボス・トレースなどの処理を加える事で、木簡の固有の字形を際立たせる事にある程度成功した。これらの画像は、デジタル化されているため、特定の文字のみを切り取り、他の木簡の画像と重ねあわせることにより、筆跡鑑定などに有効である事を確認した。ただし、より精密な画像を得るためには、巨大なファイナルサイズが必要となり、メインメモリ80MB程度の現状のパーソナルコンピュータでも処理能力が不足することが判明した。新たな画像形式の開発が必須であろう。以上の方法を用いて、本研究に関わる日本古代史上の問題について検討を加えた。その結果、賦役令調皆随近条の規定する「国郡里戸主姓名年月日」の記載は、国から年月日までを一度に記載せず、里名・戸主名のみ空けておき、荷札木簡を最終的に整える段階で、里(郷)名や戸主名を書き加える事例の存在することが確認できた。この知見は、たとえば、平城宮などから大量に出土した伊豆国からの堅魚の貢納を示す荷札にみられる郷単位での書風の相違が、必ずしも、その木簡が郷段階で作成されたことを反映するのではなく、郡段階で作成された場合にも生まれ得ることを示す。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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