研究課題/領域番号 |
08710299
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
国文学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
赤間 亮 立命館大学, 文学部, 助教授 (70212412)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 歌舞伎 / データベース / 番付 / 正本写し / 正本 / 上演年表 |
研究概要 |
既収集分の歌舞伎上演資料の内、未整理状態であった「上方番付」のファイリング、「正本」の整理がほぼ終了し、同時に書誌的なデータベース化が進んだ。予定していた資料の内、筋書にあたる「正本写」という資料に関しては、所蔵機関の複写業務の関係で、半分程しか調査・研究対象にできなかったため、今後の研究課題である。 情報統合に関しては、書誌的データベースをもとにして、データベースによる歌舞伎年表の素案を検討し、同時に別グループで進行した元禄歌舞伎の役者年表データベースとの連携も考え、必要な項目と凡例をほぼ策定した。当初目標の、文化文政期に限った試作という期間の限定枠を取り外した、ほぼ全年代に亘った歌舞伎上演記録のデータベースの試作品がスタンドアロンでの環境で、運用できている。既存の岩波版『歌舞伎年表』の誤りや不足分のデータ大量に発見できただけでなく、原資料の複製品を手許に置いてデータベース化していっただけに、資料に記載されている情報の本質的な意味が、異種資料との比較によって、極めて明確になってき、これまで考えていたデータベースの姿をより、現実味があり、例外による矛盾をより少なくする点で極めて効果的であった。本研究では、データベース公開を最終目標としているが、そこにとどまらず、資料そのものの本質を救命することに役立ったことを付け加えておく。この成果についても、論文化していく予定である。 当初、目標としていたインターネットによる公開については、資料の所蔵機関のコンセプトがはっきりしておらず、研究者が独自に各機関の所蔵品をもとに作成したデータベースを公開することの可否が決定できない状況にあり、頓挫している。今後、こうした個人研究を学会に有効に機能させる道筋をつける必要性を痛感する。
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