• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

観客論的視点から見た英国エリザベス朝・ジェイムズ朝演劇のダブル・プロットの研究

研究課題

研究課題/領域番号 08710317
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 英語・英米文学
研究機関弘前大学

研究代表者

田中 一隆  弘前大学, 人文学部, 助教授 (10227126)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード英国エリザベス朝・ジェイムズ朝演劇 / マルティプル・プロット構造 / 観客の演劇受容意識 / リアリズム(Realism) / ミメ-シス(Mimesis) / アート(Art)
研究概要

本研究の目的は、英国エリザベス朝・ジェイムズ朝演劇における「ダブル・プロット構造」の審美的意義を、演劇と観客の相互作用の観点から実証的に解明することである。この研究目的に沿って、平成8年度は、英国エリザベス朝・ジェイムズ朝演劇に顕著に見られる複数のプロットの共存現象を、観客の演劇受容意識という枠組みを設定して分析する、という本研究の新しい見方を正当化するために必要な諸前提を、おもにこれまでの研究史を視野に入れながら検証した。本年度の研究によって新しく示された、あるいは確認された知見は、
1,英国エリザベス朝・ジェイムズ朝演劇の「マルティプル・プロット構造」の審美的意匠としての正当性に対する近代批評の非難の歴史は、その原因が、演劇のプロットを構成する出来事の次元における因果論的整合性の欠如にあった、ということ、
2,この出来事の次元における因果論的整合性の欠如はたしかに事実として存在し、この欠如の事態はわれわれの近代演劇的受容意識の観点からしても確かに異常な事態である、ということ、
3,英国エリザベス朝・ジェイムズ朝演劇の観客には、演劇のプロットを構成する出来事の因果論的整合性の次元、あるいはさらに一般的には、演劇で起こる出来事のリアリズム(Realism)あるはミメ-シス(Mimesis)の次元とは異なる、作者の意識的アート(Art)の次元に反応しようとする受容意識があらかじめ備わっていて、まず第一に作者の側のアートに反応しようとするこのような受容意識意識は、近代演劇の受容意識とはかなり異質な受容意識である、ということ、
以上の3点である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 田中一隆: "「イギリス・ルネサンス演劇における<マルティプル・プロット>再考(1)-ShakespeareとThomas Heywoodを中心として-」" 『文経論叢』(弘前大学人文学部). 第32巻第3号. 309-328 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi