研究概要 |
3次元球面内の結び目を考える。この結び目を解く操作を結び目解消操作という。たとえば,結び目の辺の上下を入れ替える操作で結び目は解ける。この1回で操作で解ける二橋結び目をKanenobu-Murakamiが決定している。そこで,この操作を拡張して自明なタングルをp/qの有利タングルに置き換える操作を考えこの操作1回で解ける二橋結び目とこの操作をしなければならない場所を決定した。 また,結び目を解く操作に△-unknotting operationがある。これについて操作をおこなう場所をどのような同値関係で分類すればよいかを考えた。通常の結び目解消操作に関しては谷山氏が同値関係を定義し二橋結び目で結び目解消数が1のものについて解くべきところを決定している。しかし,△型の結び目解消操作ではこの,同値類だと強すぎてすべての結び目に対して同値類が無限個になることがわかっている。これは第5回韓日結び目研究集会で発表し,また,クローバ結び目は中心を軸とする120度の回転による対称性を持つ。この様な結び目を周期結び目と呼びn回転させると恒等写像になるようなものを周期nをもつという。周期nの十分大きい結び目は1回の△型の結び目解消操作で解けないことを予想している。また,△型の結び目解消数が1であるような結び目で結び目を解く場所にはかなりの制限がつくことを予想した。
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