本研究は空間グラフの位相幾何学的研究を位相幾何学とグラフ理論的研究の両面から考察していくことが目標であった。1997年7月22日から7月31日まで早稲田大学で「Knot's96TOKYO」という国際シンポジュームが開かれたので、この分野の国内外の多くの研究者と意見を交換することができた。 ユ-グリッド空間内の完全グラフに含まれる分離不可能なハミルトン部分絡み目の個数の最小値を評価することができたので現在論文にまとめている。また、国際シンポジュームで発表された、本研究と特に関連が深いと思われるグラフ理論的手法を用いた研究のいくつかはコンピュータによる解析を用いた実験的結果であったが、このような解析に必要なアルゴリズムの研究はあまり行われていない。計画でも述べたように空間グラフの研究に必要なアルゴリズムに関する考察はまだ準備段階であり、論文等にまとめるまでにはもう少し時間を要すると思われる。
|