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双曲型偏微分方程式に対する逆問題へのCarleman評価の応用と数値解析

研究課題

研究課題/領域番号 08740143
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 数学一般(含確率論・統計数学)
研究機関大阪大学

研究代表者

久保 雅義  大阪大学, 基礎工学部, 助手 (10273616)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード逆問題 / Carleman評価 / 一意接続性 / 偏微分方程式
研究概要

逆問題の中で双曲型偏微分方程式の係数を決定するという問題とり上げその解の一意性、観測データに対する連続性をCarleman評価を用いて解析を行ない、条件安定評価(conditional stability)の一つであるl-stabilityを示すことができた。今まででは楕円型又は放物型作用素に対してBukhgeimらがCarleman評価を用いて一意性などを議論し一応の結果が出されていたが、双曲型作用素に対しては本質的にpseudo-convexな領域にしか普通のCarleman評価が成り立たないためこの方法には限界があった。これに対しては局所化されたGauss-Fourier変換を用いることで双曲型作用素を主部が楕円型となる作用素に変え、それに対してCarleman評価を用いて逆問題の解の一意性を若干の仮定のもとで示した。この結果に付随して熱方程式の解と初期値に対する評価を導いた。これは局所的Gauss-Fourier変換と関連するものであり、熱方程式の初期値問題の解の時刻ゼロの近傍での減衰オーダーから、初期値のサポートの位置の情報を得るもので、いわゆる逆問題の一つである。更にこれと関連して熱方程式及びシュレディンガー方程式に対するAsymptotic Unique Continuationを特殊な重み関数を用いて示すことができた。一般的にCarleman評価を用いると偏微分方程式の解の一意接続性が得られるが、熱方程式などに対しては、t=(定数)の平面の一部において方程式の解がexponential orderでゼロになるならば、その状態を同じt=(定数)の平面の他の部分(近傍)に伝えるというものである。今後はこの様な新しい形のCarleman評価を導き、それに基づいて逆問題の解の一意性を考察していく予定である。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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