• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

境界の運動方程式を陽に含まない自由境界問題の数値解析手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 08740147
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 数学一般(含確率論・統計数学)
研究機関徳島大学

研究代表者

今井 仁司  徳島大学, 工学部, 教授 (80203298)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード自由境界問題 / スペクトル法 / 高精度 / 写像関数 / 双曲型方程式 / カオス / アトラクター / フラクタル次元
研究概要

本研究では以下のような成果が得られた.
1.自由境界の運動に関する時間発展方式を陽に持たない自由境界問題に対する数値解法の開発とその応用.
自由境界問題の中には自由境界の運動に関する時間発展方程式を陽に持たないものがある.このような問題は数値的にといえども解くのは容易ではないし,中には高精度計算を行わないと計算が途中で止まったり意味のない解が得られてしまうような微妙なものもある.そこで,本研究では,自由境界の時間発展方程式を導出して既存の高精度数値解法を適用し,このような自由境界問題を高精度に数値計算することを考えた.自由境界の運動方程式を陽に導くことは,写像関数を用いた固定領域法を適用することで成功した.また,この手法は同時に問題を固定領域の問題に変換するため,既存の高精度数値解法が適用できるという特徴も持っている.本手法を,自由境界の運動に関する時間発展方程式を陽に持たない,双曲型方程式に支配される自由境界問題に適用したところ,クリティカル時間など興味深い数理現象を発見した.
2.高精度数値手法の開発とその応用.
1.の自由境界問題の数値解法の開発に関連した研究も行った.いままでは自由境界問題に対して任意精度で数値計算することはできなかった.それをスペクトル選点法と写像関数を用いた固定領域法を併用することで可能にした.ただし,この手法は時間に関して陰解法となるために反復計算が必要となり計算コストがかさむ.(したがって,パラメータサーベイが必要とされる1.の自由境界問題に対して本手法は適用しなかった.)そこで問題の線形化手法の開発と効率的な反復法の開発を行った.
この高精度数値手法であるスペクトル選点法を用いて,カオスの解析を実用的な計算精度限界である4倍精度で行った.今回もアトラクターのフラクタル次元の不連続性が確認された.

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 周 偉東: "スペクトル選点法における最適パラメータ前処理" 日本応用数理学論文誌. Vol.6・Vol.3. 191-204 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 中村正彰: "簡約磁気ベナ-ル形のアトラクターの解析-スペクトル選点法を用いた計算-" 計算工学会講演論文集. Vol.1. 159-162 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 今井仁司: "いくつかの自由境界問題に対するスペクトル選点法の応用" 数理解析研究所講究録. Vol.944. 247-255 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 今井仁司: "On Numerical methods for a free boundary problem governed by a hyperbolic equation" 統計数理研究所共同研究リポート. Vol.85. 49-54 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi