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宇宙の大構造の定量的解析

研究課題

研究課題/領域番号 08740187
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 素粒子・核・宇宙線
研究機関秋田大学

研究代表者

上田 晴彦  秋田大学, 教育学部, 講師 (70272028)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード宇宙物理学 / 宇宙の大構造 / グラフ理論 / フラクタル / N体シミュレーション
研究概要

宇宙物理学において最も大きな研究テーマの1つとなっているのは宇宙モデルの決定である。本研究では宇宙の大構造や銀河団の形状に注目することで、この問題に決着をつけることを目標とした。我々の解析結果より、以下の2つのことがわかった。
(1)宇宙の大構造の定量化に対するグラフ理論の有効性
異なった初期条件から進化させたN体シミュレーションの粒子分布に対して、最近接の粒子同士を結びつける作業によりグラフをつくる。これら各々のグラフに対して線の長さをべき乗したもの、つまりrj(ただしj≧0)を重みとしたグラフを考え、その隣接行列から固有値を求める。最後にこれらの固有値の分布関数を作りその尖度を計算し、重みjの関数として表す。我々の解析の結果、尖度と重みjとの関係はN体シミュレーションの初期条件に密接に関係していることがわかった。以上からグラフ理論を銀河分布に適用することで、宇宙モデルを決定できる可能性があることを示すことが出来た。
(2)銀河団の形状に対するマルチフラクタル解析の有効性
異なった初期条件から進化させたN体シミュレーションの粒子分布から、Priends-of Friends法を使って銀河団を同定する。これら銀河団に対してマルチフラクタル解析を用いてフラクタル次元をスケールの関数として求める。我々の解析の結果、同一の初期条件から進化した銀河団同士のフラクタル次元とスケールの関係は一致するが、異なった初期条件から進化した銀河団については一致しないことがわかった。以上からマルチフラクタル解析を銀河団に適用することで、宇宙モデルを決定できる可能性があることを示すことが出来た。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.UEDA M.ITOH: "Graph-Theoretical Approach for Quantifying the Large-Scale Structure of the Universe" Publication of the Astronomical Society of Japan. 49. (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] H.UEDA: "Multifractal Analysis for Quantifying the Morphlogy of the Cluster of Galaxies in N-body Simulation" Memories of the College of Education,Akita University. 50. 113-124 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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