研究課題/領域番号 |
08740200
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・核・宇宙線
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
谷村 省吾 京都大学, 工学研究科, 助手 (90273482)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ゲージ理論 / 弦理論 / 超対称性 / 双対性 / 経路積分 |
研究概要 |
1.多様体上の量子論の研究の発展として、トーラス上のボソン弦の量子化に成功し、その量子論を定める代数を見つけた。この中で、トポロジカルな量子数の間に、ねじれた関係がつくことが明らかにされ、それが非同値量子化の原因になることをつきとめた。これは、無限自由度の系の非同値量子化を具体的に示す成果であり、発表論文は学術雑誌Modern Physics Letters Aに掲載されている。 2.有限自由度の量子化の場合については、これまでに演算子形式などで得られていたさまざまな結果が、経路積分の方法により統一的に導かれることを、筒井との研究により明らかにした。とくに誘導ゲージ場の幾何学的起源を明らかにした点が顕著な発展であった。これは場の理論への拡張の方向を示すものでもある。この成果はすでに論文にまとめてあり、投稿中である。また、この結果を非可換シグマ模型に応用する研究も現在進行中であり、今後もこの方向の研究を発展させる。 3.一方で、超対称ゲージ理論の双対性の起源を探るという目的を持って研究を進め、とくに隠れたゲージ対称性に基づいて双対性を説明する模型を、坂東、谷口と構成した。これは超対称性によらずに、強結合のゲージ理論と弱結合のゲージ理論との間の変換・関係を与えるものであり、従来のソリトンに基づいた双対性とは異なった起源を示唆するものであった。この成果はすでに論文としてまとめてあり、学術雑誌Progress of Theoretical Physicsに掲載が決定している。
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