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ヘリウム3温度における低次元磁性体のESR

研究課題

研究課題/領域番号 08740262
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
研究機関東北大学

研究代表者

野尻 浩之  東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (80189399)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードESR / 遠赤外分光 / 量子スピン系 / CuGeO_3 / 不純物効果 / 低次元磁性体
研究概要

低次元磁性体の研究においてESRは大変有用な手段であるが、ヘリウム3温度での測定はこれまでほとんどなかった。本研究では、THzのサブミリ波領域ならびに40Tの強磁場をカバーし、かつヘリウム3温度で使用可能な装置を製作し研究を行った。具体的にはスピンパイエルス物質CuGeO_3にSiを04-2%ドープした系について初めて反強磁性共鳴を測定し、格子系の乱れによりスピンパイエルス転移が抑制されて、新しく形成される3次元の磁気秩序をESRにより研究した。特に低濃度の試料では磁気転移点が1K以下であり、今回開発した装置がその研究に必要不可欠であった。ESRの研究により、低温で出現する磁気秩序は系全体がコヒーレンスを持った新しい相であり、不純物の濃度分布により出来た相分離ではないことが結論された。また磁場温度相図において、従来見つけられていなかった新しい相を発見した。この事より、低温の新しい相を理解するためには、強磁場中で現れる非整合相のように単純な周期性をもった磁気秩序状態ではなく、より高次の秩序変数を考えなければならない事を示唆した。また、不純物をいれないCuGeO_3の強磁場中の磁気相についてサブミリ波ESR測定を行い、磁気相に固有の新しいモードを強磁場まで測定した。このモードの線幅の温度変化の測定より、これは鎖間方向にも強く結合した3次元的モードであり、磁気相のモデルとしてはスピンソリトン描像よりも非整合相の描像のほうが適していることを明らかにした。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H. Nojiri: "Magnetic phase diagram and antiferromagnetic resonance in CuGe_<1-y>SiyO_3" J. Phys. Condens. Matter.9. 1-8 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2020-05-15  

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