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高温超伝導体における磁束とd波ペアリング

研究課題

研究課題/領域番号 08740271
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
研究機関新潟大学

研究代表者

田仲 由喜夫  新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (40212039)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードt-Jモデル / Gutzwiller変分法 / 準粒子状態 / ゼロエネルギー状態 / 表面の乱れ
研究概要

最近の研究によりク-パ-ペアの対称性は多くの酸化物超伝導体に対してd波であることが強くなった。ペアの対称性がd波のように異方的であるときには,準粒子が進行方向によって異なるペアポテンシャルを感じる。その結果非常に新しい干渉効果が期待される。高温超伝導体の低エネルギー励起を表す代表的なモデルであるt-Jモデルを用いることで磁束の芯での準粒子の状態密度を求めた。この研究は東京大学の小形研究室の姫田,小形,電総研の柏谷との共同研究で行った。強相関の性質を取り入れるために,Gutzwillerの変分法を用いた。求められた磁束芯での局所状態密度は,オーバードープの領域ではエネルギーゼロでピークを持つ。それに対して,アンダードープの領域ではゼロエネルギーに形成されているピークが2つに分裂することが明らかになった。以上の結果は定性的にFisherらの実験を説明する。一方我々は関連した研究としてd波超伝導体の表面状態の研究も行った。実際のサンプルを碧開した試料を用いる実験では必ずしも界面がフラットとはいえず原子尺度のランダムネスが存在する。このような場合には準古典近似の予測はかならずしもなりたたない。本研究ではタイトバインディングモデル(拡張型ハバ-ドモデル)を用いることで,さまざまな界面(表面)近傍の状態密度をスーパーユニットセルの方法で行った。その結果,見かけ上[110]の表面に対してゼロバイアスのピークのないデータが存在することもあることを示した。一方,ほとんど[100]の表面でも原子尺度でのでっぱりの近くで,ゼロバイアスが存在することが予測された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 姫田章宏: "Theory of the quasiparticle spectro around a vortex in the two-dimensional t-J model" Physica C. (掲載予定).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 田沼慶忠: "Effect of atomic scale roughness at the surface of d_X^2-_y^2-wave superconductor" Physica C. (掲載予定).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 田仲由喜夫: "Local density of states of quasipartides the interface of non-uniforn d-wave superconductor" Physical Review B. 53. 9371-9381 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 柏谷聡: "Theory for turneling spectroscopy of anisotropic superconductors" Physical Review B. 53. 2667-2676 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2020-05-15  

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